コラム:ソーシャルの目的は何か?

どうでも「いいね」、より少数の読者のオフラインの頷き。
いいねの総数より、確かな売上。
それが事業者にとっては一番必要なものです。

この、目的と手段をはき違えるといわゆるSNS疲れを起こすものだと、私は思っています。
(完全な自論ですが)

日本人はそもそも、奥ゆかしさや、垣間見る、という文化や行動を美化してきた国民です。
ネットのコメントなどを見ているとだいたい一部の声の大きな人が発言している事がクローズアップされますが、大部分の日本人はそもそも自分の主張を表に出しません。

もっと言えば、マジメな話と正義は日本人は苦手なのです。
あからさまにそれらを人前で発言できる人を、私はそんなに多く見た事がありません。

それは、企業の会議体などを見ても明らかでしょう。

議論のその瞬間には敵だったとしても、翌日はケロっとして一緒にバーベキューをできる様な日本人はそれほど多くないはずです。

それが日本人の文化だと私は思っています。

立ち戻ると、ソーシャルなどで情報を発信することはとも大事です。

しかし、いいねなどのレスポンスがないからイコール反響につながっていないと思うのは早計でしょう。

いいねをもらいたければ、そういう発言をすれば良いし、だいたいカテゴリーもわかります。
一定数の人、いつも同じ人しかいいねはしていないことも容易にわかります。

一方で、いいねは押さなくても、深く頷きながら、そのメッセージを受け取ってくれている、静かなる賛同者も沢山いることも事実です。

それらの人たちは確かにオンライン上の効果計測には数値化されません。

しかし、来店したり、直接話をした時に「あのブログ見たよ」という言葉はよく出てきます。

つまり、この手のコミュニケーションにおいても、すでにO2Oの効果計測ははじまっていて、そこを含めてマーケティングの指標を設定していかないと意味が無くなっていくと考えます。

例えばフェィスブックのMAU(月間のアクティブユーザー)は55%程度だそうです。
さらにその中で積極的にアクションをする人の割合などどの程度のものでしょうか?

これは、小泉進次郎氏の言葉をお借りしますが、200人の聴取全てに刺さる言葉やスピーチなど無いそうです。
その中のわずか1人でも大きくうなずかせる事ができれば、それが本当のファンの獲得だと私は考えます。

故に、繰返しになりますが、事業者が本当に手に入れたいのは移り気などうでも「いいね」では無く、確かな売上と利益である、ということを改めて肝に命じておき、情報発信の手段の1つとしてソーシャルメディアを扱っていく方がよっぽど健全だと思いますし、私自身もいち事業者として、しっかりその役割を考えていこうと思います。


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